五人囃子と右大臣

投稿者: | 2007/03/03

雛人形をあちこちで見て回っているが、最近の流行は「コンパクトで豪華」なもののようである。売り場で目を引く「七段飾り」や、小さいながらも雛人形が勢揃いというパターンは非常に少なくなり、「三段飾り」で雛人形自体は七段飾りに負けない位立派なものが売り場の殆どを占めている。
この「コンパクトで豪華な雛人形戦略」で冷遇されたのが五人囃子。三段には入りきれず、事業再構築(リストラ)に伴う左遷状態。
やや意地悪そうな表情の三人官女と比べて、実直そうな五人囃子は密かに私のお気に入りキャラ。しかし、リストラの波の中、今年は厳しい立場に追いやられてしまった。
冷静に考えても、人形の巨大化に伴い一段に5人登場させるのは厳しい。無理に乗せようとすると人形同士に隙間が無くなり、まさに五人囃子の回転寿司状態。やはり、五人の楽団が活躍するのは、昨年の紅白歌合戦のクールファイブが最後か。
五人囃子に替わって登場機会が増えているのが左大臣と右大臣。三段飾りでも最下段で登場することがある。しかし、五人囃子がいない今、三人官女の真下で牛車と共にいる姿は、まるで三人官女の「パシリ」。
「『少し白酒、召されたか』なんて、言っている場合じゃね~よ」と右大臣は顔を赤くして怒っているに違いない。

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